徳島大学 合気道部

黄金合宿感想文

◎藤田悠太
 まっすぐしゃがむとき、骨盤の向きが重要となる。骨盤の向きが違うとまっすぐしゃがんでいても後ろに下がりながらしゃがんでおり、結果として相手を引っ張ることになっている。今回の合宿では、骨盤の向きがいかに重要であるか体感した。水平方向の動き、鉛直方向の動き、骨盤を固定した範囲の中で脊柱を使い動いていく、体の使い方について学べた合宿だったと思う。
 何度も行かせて頂いている岡山合宿だが、土曜日の稽古後にお風呂につれていって下さったり、先生のお宅の道場でご飯を食べたり、寝たり、初めてのことが多かった。2年生に聞かれても自分自身初めてで2年生と同じ状況で何も教えてあげることができず申し訳なかった。
 最後に内田先生ありがとうございました。また、御弟子さんの皆さんありがとうございました。

◎永井宏瑛
 三年になって最初の合宿であった。新入生の勧誘も終盤の時期で区切りとしてもよい合宿になったと感じる。
 初日の稽古は合気の鍛錬を行った。相手を崩すという以前に自身の体を崩さず移動することが難しく。岡山のお弟子さんがたに掴まれた状態では全く動けないということも度々あった。また、無駄な力がどうしても入ってしまい相手に気づかれてしまうということなどまだまだ課題は沢山あると感じた。
 二日目は、腰投げと気結びの太刀を行った。体格の大きい大人の方に腰投げを行うのは態勢を崩しやすかったが、回数を重ねるごとにうまく形を作れるようになり、この感覚を忘れないようにし、すばやく同様の形を作ることが出来るように今後稽古していきたい。気結びの太刀は先生から教わるのは初めてであったので、先生の注意されることを忘れないように注意しながら、型の一つ一つの動作を丁寧に稽古を行った。
 今回の稽古や遊び稽古でも居合腰など初めて教わったことが多くあり、今後の稽古で身に着けていかなければならない課題がたくさん見つかった。一度には無理だが、段階に分け一つ一つできることを増やしていき、新入生にも伝えられるよう努力していきたい。

◎大久保隼人
 今回の合宿の初日に行った、片手取りからぶつからずに動く動作、稽古中に一度もできなかったことが残念です。諸手取りにしても片手取りにしても、まず、ぶつからずに動けるように意識しながら稽古していきたいと思います。
 先生宅では、腰回りの筋肉と股関節の位置、稼働を、図や模型で確認しつつ体を動かしてみて、少しばかり自分で自分の体を認識できました。
 二日目の稽古では、苦手に感じていた腰投げを岡山で教われてよかったです。
 剣の振りについては、今までその軌道は円をイメージしていましたが、楕円だということで、イメージを改めていきたいと思います。
 最後に、内田先生、道場生の皆さま、二日間ありがとうございました。

◎小川彩
 黄金合宿の一日目は、片手取りや両手取りの呼吸法を稽古しました。普段の稽古では、蹴りを防ぐ手を見様見真似でしていましたが、強く手を握られるとぶつかりが生じて動きませんでした。でも、内田先生から指導していただき、尺屈と背屈を組み合わせることでぶつかりが軽減された感覚を味わえました。また、肩を押さえる時やひざ裏を払うときに、腕だけで相手を倒そうとしてしまい、一緒になって真っ直ぐ下がるのがとても難しかったです。諸手取り呼吸法や他の技で、腕の付け根付近の筋肉を使いがちになっているので気を付けて稽古したいです。
 二日目は腰投げと武器を稽古しました。腰投げは、相手との距離や腰の位置を調節することが難しかったです。武器では、最初に素振りの足と太刀を合わせる稽古をしました。ゆっくり太刀を振ると、足が太刀を振り終えるのを待ってしまい、早く太刀を振ると足が先に出てしまいました。太刀の持ち方や構え、居合腰を意識してこれからの稽古に励みたいです。

◎曽我部萌
 岡山での稽古は今回も濃いものでした。技の数が多いというのではなく、技の一つ一つに注意する点がたくさんあるという意味で。
 先生が技をかける補助をしてくださったり、実際に技をかけてくださったりしたときは、そのメカニズムがわからず、頭の中がクエスチョンマークでいっぱいになることが多々ありました。先生に教わるたびに、一つの技の中にどれだけ多くの動きがあるか、そして普段どれだけそのことを気にかけずに稽古をしているかに気づかされます。今回の合宿で教わったことをすべて覚えて、すべてを意識して稽古するのは、私にとって難しいことですが、一つでも二つでもできることが増えるように努力していきたいです。
 最後になりましたが、内田先生、お弟子さん、ありがとうございました。

◎浅成康汰
 初めて岡山に行って、お弟子さん方と稽古をした。最初の遊び稽古で居合腰を体験して、何をされているのか、なぜ体が倒されるのか理解できなかった。真似してみようとしても、思うように体が動かず真似すらできなかった。その後の稽古で、全身をまっすぐ落として行う呼吸法をしたが、どうしても体が斜めの動きになったり、手や足が先走ったりしてしまったりして、ほとんどできなかった。十数年続けてきた動きを変えるのは難しいなと思った。頭の中ではほとんど師範の仰っていることが理解できているのに、体で再現することができず、今まで何も考えず体を動かしていたのだなと思った。そんな風に自分が悪戦苦闘している中、先輩やお弟子さんは少しずつ感覚をつかみ始められていて、自分の稽古不足を感じた。一文字腰と居合腰を身に付けたいと思った。
 師範のお宅で骨格標本と筋肉の図を見て、自分の体がどうなっているのか初めて知った。体の奥の方にある筋肉は、普段自分が何に使っているのか見当もつかなかった。今まで自分の体を最大限に活用できていないと思った。むしろ無駄な動きをしてわざわざ自分の体に無駄な負荷をかけているのだと実感した。うまく自分の体を活用できるように、少しずつ自分の体を理解していきたいと思った。
 翌朝の遊び稽古で抜刀を体験させていただき、抜刀の難しさを知った。普段は木刀で稽古しているが、模造刀は重く剣先がどうしても下がってしまった。抜刀してみると、見た目よりも1.5倍ほど長いように感じた。貴重な体験になった。
 今回の黄金合宿の普段より密度の濃い稽古の中で、普通に生活していたり稽古しているだけでは気付けないことに、たくさん気付くことができた。そして今回気付けたことは今までの自分の体の動きを変えることのできる大きなヒントになったと思う。この貴重な体験を生かして、普段の稽古に臨み、少しずつ自分の体を変えていきたい。

◎竹内幸熙
 学年も上がり何かと落ち着いてきた春の連休群の最終盤ともいへやう時に,行かせて頂きました。思へば,自分は春の合宿も行かなくて,師範にあひ申すのが久しぶりであつたので,何かしらこれを楽しみにしてゐる気持ちがありました。然るに,また,久しぶりであるといふ感覚からか,とても緊張してをりました。
 日頃の稽古でしてをりました,体の変更,諸手取り呼吸法,座り技呼吸法,いづれも今回の稽古に於いて改めて考へることができました。何と動いても相手に自分の動きが悟られる感覚,あたりがある感覚,を無くすことはむづかしいものでありました。初日の内容はげにむづかしいもので,師範にして頂くとまるで自ら技をかかりにいくやうでありました。どういふ動きをしてゐるかは分かるがどのやうに,筋肉や骨格が,動かされてゐるのか点で検討すらつかぬ中,道場のお弟子さんの方は師範の動作を観る度に何か得たやうに上手になられるのですごーいと思ふと同時に,稽古への向き合ひ方を学べるやうな氣がしました。
 二日目にした,氣結びの太刀。切り下ろしと足を同時にする,ひいては体全体を一つの動作で動かすことを努めました。剣が先に降りてはならぬとて,今度は足が速くなり――。体の中心から動作をすることを意識すると,だんだんとそろひ,ただ,意識をしないと待ち伏せたやうに途端に剣と足がずれてしまひました。
 稽古の中では,頭では分かるが実際にはなかなか動けない動きがあり,又,頭では理解仕切れないのに師範が目の前でなさる動きがあります。更に,この場でできた動きが時変はり,場所が変はるとできなくなります。さやうなことを思ひ乍ら,稽古はつくづく頭をつかふものでありまして,でも,やればやるほどにだんだんと楽しくなりました。
 初心不可忘と思うては上手に動けるやうに努めながら,また,合氣道の楽しさを改めて得た合宿でありました。



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